♪ご家庭のピアノについて 

 ご家庭の楽器は電子ピアノでなく、普通のアコースティックなピアノを推奨しています。

 ピアノをお持ちでない方、継続できるか不安な方には、ご予算に応じ新品・または質の良い中古ピアノを探すお手伝いをします。信頼のおけるピアノ工房にて講師が試奏して、ご希望に近い楽器をご提案させていただきます。中古ピアノの場合は購入費用をかなり抑えられますし、工房にてきめ細かく楽器の調整がなされておりますので、表現することに何も問題はありません。

 多くの工房では、レンタル後にその楽器をご購入される場合、レンタル料を購入代金の一部に繰り入れるなどのサービスがあります。美しい音で生き生きとした音楽を奏でる力をつけるには、電子ピアノではない普通のピアノで練習することがとても大切です。    

 また、ご近所への騒音問題がご心配な方には、サイレント機能がついたアコースティックピアノも検討可能です。いずれの場合も、ご納得なく無理にご購入を勧めることはありませんので、ご安心ください。

 指でピアノの鍵盤を押すことが難しいような幼いお子さまには、最初のうちは小さな卓上キーボードで始めると、楽に音が出せます。その頃は電子ピアノのような音のキーボードでも、まだ学習のニーズに耐えます。半年~1年もすれば学習を継続できそうかわかると思いますので、その時点でピアノのご購入をご検討ください。

 電子ピアノをピアノだと思っていらっしゃる方もいますが、見かけがピアノと似ているだけで、音を出すしくみはキーボードと変わりません。残念ながら電子ピアノでは、自分の力加減と関係なくボタン操作のように単一の電子音が鳴るだけなので、楽譜の表面的な読み方しか教えられず、音楽をどのように表現するのかを教えることは不可能です。この点は、指導の根幹にかかわる大きな問題となります。

 楽譜は、音の長さや高さだけを表す単なる表記ツールではありません。そこにどんな音楽が生きているかを考えて、自分の工夫次第で生きた表現で演奏することがクラシック音楽の醍醐味です。そのためには、自分で音作りできる楽器が必要です。

 まして習うのがお子さんの場合、成長の過程に何が大事か、大人が真摯に考えてあげていただきたく思います。電子ピアノでは音の強弱もほとんど出せず、音が全く伸びないので、豊かな響きを出そうというイメージが芽生えず、そのうち飽きてやめられる場合が多いです。普通のピアノであれば、譲り受けた古いピアノでも表現は可能です。ぜひアコースティックなピアノをご検討ください。

 尚、ピアノ調律は年1回は行ってください。適正価格で腕のよい調律師さんを随時ご紹介いたします。